『海外の音楽風景』ジャムセッションの魅力 〜ロンドン・オープンマイク編③〜
前回の記事では、ロンドンのジャズセッションの風景を少しご紹介しました。
イギリス・ロンドンの初心者ミュージシャン達が「最初の腕試し」として通う場所であり、音楽上級者達も気軽に通う息抜き的なスポット、それがオープンマイクセッションです。
オープンマイクって何?
その名の通りマイクを開放しているイベントですので、基本的には歌うことを前提とした演奏披露の場所として、パブやバーなどで開催されています。
参加するのは、弾き語りのミュージシャンだけでなく、ユニットスタイルの参加やサックスやハープのソロ演奏を披露する方もいます。
ジャンルもスタイルも自由である事がオープンマイクの特徴です。
参加しやすい理由は、オープンマイク「セッション」と呼びながらも、そのステージは個人で行うものであるから。
ジャズやブルーズのセッションは、即興で周りの演奏を聞き、合わせるという調和が必要不可欠です。
しかし、一人で歌い演奏するということは、極端に言えばリズムにばらつきがあっても、間違えても、バンドに迷惑かけることもなく、自分でその責任をとるだけなのです。
一人で演る事ってプレッシャーのように思えますが、実は気構える事なく好きにやれるという事なんですよね。
もちろん、間違えれば周りも気付くので恥ずかしい思いをしますけど、オープンマイクではそんな風景もよくある事。
皆が「演奏したい!」という心の開放のために来ています。
カヴァー曲が好まれるロンドンのオープンマイク
日本でもオープンマイクを行なっている場所は多いですよね。
特にボーカリストやギタリストには嬉しいイベントです。
ロンドンでは、1ステージ参加につき3曲の披露と決められています。
ジャンル関わらず、好きな曲や演奏に慣れている曲を演れば良いだけなので、選曲も簡単です。
オリジナル曲を披露する事も有りなのですが、実はロンドンではオリジナル曲の演奏はあまり好まれません。
ほとんどの方がカヴァー曲を演奏しています。
日本では、オリジナル曲を披露した方が、他の参加者と差別化できて自己PRにもなるので、オリジナルこそ好まれるかもしれません。
ロンドンでは、自己PRと言った風景は無く、あくまで腕慣らしや皆で楽しむ場所という、シンプルなセッションスタイルの構造が見られる事も特徴です。
そう言った意味でも、最も気軽に参加出来るのがオープンマイクとも言えるでしょう。
また、ミュージシャン達が自己の開放や演奏欲求のために参加すると同時に、会場に訪れたお客さんを楽しませたいと言う意識も強いのです。
自分が演奏したい曲より、皆が一緒に楽しめる曲を演ろうとして、カヴァー曲を選ぶのですよね。
悩むより今すぐ演奏を始めよう!
世界的なアーティストを数多く生み出したイギリスには、老若男女誰でも歌える国民的な曲が数多く存在します。
昔馴染みの曲をステージで披露するだけで、その会場全ての人達が大盛り上がり、拍手喝采になります。
旅行でロンドンに行って、オープンマイクに参加してみようかな?と思う方は、先ずはビートルズを3曲マスターしておけば大丈夫です。
勘違いするほど会場が盛り上がりますよ。(笑)
ステージの快感を求め、オープンマイクに足繁く通い、練習する、この繰り返しでロンドナー達は上達していきます。
考えるよりとにかく演奏してみる、それは世界共通なのです。
セッションをより楽しむなら、練習あるのみ。
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次の記事では少し変わったセッションをご紹介します。
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