楽器をやりたい初心者のための講座 ―楽曲の種類―
楽器を始める人向けに簡単な音楽の知識をご紹介する「楽器をやりたい初心者のための講座」、今回は楽曲の種類についてです。
今回取り上げる楽曲とは、クラシックでありがちな「協奏曲」とか「交響曲」とかいうあれです。
「○○交響曲第○番」って名前の曲って、どんな曲かわからないですよね。
今回は、クラシックで出やすい楽曲の種類とその意味をご紹介します。
楽曲の種類と意味
では早速、楽曲の種類と意味をご紹介していきます。
一見どれも同じような音楽に聞こえるのですが、意外と違いがあるんですよ。
交響曲
交響曲(シンフォニー、シンフォニア)はオーケストラ編成で演奏される、複数の楽章を持つ大規模な曲のことを言います。
大体は4つの楽章で構成され、ソナタ形式と呼ばれる楽曲形式をとっています。
有名なのは、ベートーベンの『交響曲第5番:運命』ですね。
交響詩
交響詩(シンフォニック・ポエム)は、何かしらの心象や風景など表題をもってオーケストラで演奏された標題音楽の内、作曲者が交響詩と名付けたものを指します。
基本的に一楽章構成が多いですが、複数楽章形式も存在します。
交響曲で有名なのは、シュトラウスの交響詩『ツァラトゥストラはかく語りき』などですね。
協奏曲
協奏曲(コンツェルト)は、オーケストラと主役となる楽器(1つでも複数でも)で演奏される複数楽章の曲のこと指します。
指揮者の隣で、ソリストが演奏しつつバックでオーケストラが演奏するあの形ですね。
有名なのはブラームスの「ピアノ協奏曲第2番変ロ長調作品83」などが挙げられます。
組曲
組曲はいくつかの楽曲を続けて演奏できるように並べたものを指します。
特にロマン派と呼ばれる音楽が出てきたころから、組曲はオペラやバレエ音楽の劇伴から、演奏単体でも聞けるように構成したものを指すようになりました。
有名なのは、チャイコフスキーの『くるみ割り人形』組曲などでしょうか。
舞曲
舞曲は西洋の踊りの伴奏として使われる音楽、もしくは踊りのリズムをベースとした音楽のことを指します。
その特性から、舞曲には音楽として単体で成立しているものと、何かの作品で使用されるために作られたものの2種類があります。
舞曲が組曲の中に組み込まれることもありますよ。
有名なのはドヴォルザークの『スラヴ組曲』などですね。
序曲
序曲はオペラや組曲などで最初に演奏される音楽のことを指します。
前座的音楽で、始まりを伝えるための機能を持つだけの音楽でしたが、次第にしっかりとした形式や物語性を持つようになりました。
序曲単体でも物語性や形式を持つ、演奏会で単独で演奏されるものを演奏会用序曲といいます。
有名なのはワーグナーの『タンホイザー序曲』などですね。
行進曲
行進曲(マーチ)は、足並みを合わせて行進するために作られた音楽、または実際の行進を表すために作られた音楽です。
音楽の性格から軍歌などでも採用されることが多く、また歴史的な背景から吹奏楽で演奏されることも多いです。
有名なのはスーザが作曲した「星条旗よ永遠なれ」などですね
まとめ
ここまで楽曲の種類や意味を簡単に紹介してきました。
これだけ知っておくとクラシックで良く聞くような曲も何となくどんな曲か想像できるようになりますよね。
他にもたくさんあるので興味があったり、自分がやることになったら調べてみるといいですよ。