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音楽コラム

楽器をやりたい初心者のための講座 ―平均律と純正律②―

楽器をやりたい初心者のための講座 ―平均律と純正律②―

前回の平均律に引き続き、音階の作り方について触れていきます。

今回は純正律を中心に紹介しますよ。

純正律まで分かれば、音楽における倍音の考え方もより一層わかるはずです!

 

 

純正律とは

純正律とは、「基準音の倍音に従って作られる音律」のことを指します。

今回は基準をA=880Hzにして、オクターブ上の音までを考えてみましょう。

Aの音の倍音に従って音を定義するので、

まず、2倍音でオクターブ上のA=1760Hzが決まります。

次に3倍音のE=2640Hzから、このEのオクターブ下で、基準音Aの5度上のEが1320Hzとなります。

5倍音のC#=4400Hzからは、このCの2オクターブ下で、基準音Aの3度上のC#が1100Hzがわかります。

このように、Aの倍音を上手く使って音階を定義していくと以下のようになります。

 

(単位はHz、説明に必要なところだけ抜粋)

A=880

A#=939

B=990

C=1056

C#=1100

E=1320

F=1408

F#=1467

A=1760

 

Aの倍音から計算するため、平均律のように同じ周波数比になるような複雑な計算をしなくていいというメリットがあります。

(平均律は無理数である2の12乗根の計算が必須)

 

 

純正律は重ねるだけで綺麗なハーモニーに

純正律の一番のいいところは「それぞれの音が、基準音の倍音と一致している」ことにあります。

基準音の倍音からそれぞれの音を定義したので当たり前ですが、例えばAC#Eという和音を考えたとき、

3度上のC#と5度上のEがちょうどAの倍音上にあるので、AC#Eの音を重ねるだけで綺麗なハーモニーが出せます

これが平均律との大きな違いであり、一番の利点なのです。

 

 

純正律は転調ができない

一方純正律の悪い点は「基準音以外の音を基準に出来ない」ことにあります。

純正律の音階はすべて基準音の倍音を元に成り立っています。

そのためそれぞれの周波数比に大きな違いがあるのです。

 

例えば、同じ5度を考えると

EとAの周波数比は

1320 ÷ 880 = 1.5

F#とBの周波数比は

1467 ÷ 990=約1.48

と一致しません。

その結果、AとEを使った和音と、BとF#を使った和音は同じ5度の音を使っているのに響き方が異なってしまいます。

なので、Bを基準にすることができませんし、A以外のすべての音でも同様に基準となることできないのです。

 

もし、この純正律で楽器をチューニングしていたら、

基準音以外の調性の音楽には全く対応できず転調もできないという使い勝手の悪い状態になってしまいますね。

 

 

まとめ

 

ピアノを弾く人 レトロ

まとめると純正律は

  • 基準の音とその倍音で構成された音律である
  • 重ねるだけで綺麗なハーモニーが作れる
  • 他の音を基準に出来ず、使い勝手が悪い

というものでした。

綺麗なハーモニーも時に音楽を進行する上で邪魔になってしまうことがあるのです。

時と場合を考えて、倍音を考慮するかを決め、ハーモニーづくりができると、あなたはもう初心者ではないでしょう。

ぜひここまで考えられる演奏者になってくださいね。

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