『海外の音楽風景』ジャムセッションの魅力 〜ロンドン・カラオケ編④〜
前回の記事では、ロンドンのオープンマイクの風景をご紹介しました。
今回は、セッションとは少しズレてしまいますが、変わった音楽イベントをご紹介します。
カラオケも音楽交流のひとつ
少し変わった音楽交流イベントで「KARAOKE NIGHT(カラオケナイト)」というのが、イギリス・ロンドンのパブで時々開催されています。
イギリス人の社交場であるパブの看板に「KARAOKE NIGHT」と書かれていたら「今日はカラオケもやっていいよ」という事なのです。
市街地の中心よりも、少し離れたローカルで目にする事が多いような気がします。
平日の少し客足が少ない日を活気づけるための、お店のマーケティングのひとつなのだと思いますが、音楽に普段触れる事のない人達に喜ばれるイベントのひとつです。
音楽は何でも全力で楽しむロンドナー達
ドリンクを楽しんでいたビジネスマンが、突然マイクを手に有名ロック曲を歌い始めるので、何も知らずに遭遇すると驚きますよ。
当然、個室ではありません。パブですから。
パブでスポーツ観戦をする光景はご存知ですよね。あのモニターにカラオケの歌詞が出てきて、それを見ながら歌うのです。
もちろん、他のお客さんの前で。
カラオケ発祥の地、日本では個室カラオケが至る所にありますが、ロンドン市内にあるのはほんの数店舗。
カラオケ文化もない国ですから、そこに行くのは現地在住の日本人であったり、何か特別な機会がない限り足を運ぶ事はありません。
通い慣れたパブでカラオケがやれると聞くと、普段歌う事もないビジネスマンでも興味が湧いてきます。
カラオケもロンドナーにとっては特別な音楽イベントになるんですね。
もはや、ジャムセッションの類いではありませんが。(笑)
言葉の壁と、歌の上手い下手は違う
英語圏の人は歌が上手くて声が格好いいイメージがありますよね。
ロンドンの人達が歌うのなら、カラオケナイトだろうと、きっと皆上手くてライブみたいになるんだろうと思いますか?
それが、そうでもないのです。
8割がお世辞にも上手いとは言えない方ばかりです。
でも、ジャズ等のセッションに参加する人達は、初心者でも歌が上手い参加者ばかり。
そんな風景を見ると、やはり文化背景の違いなのか、外国の人は根本的に(体の構造的に)上手いのかと思ってしまいます。
例えば日本人の友達が英語の曲をカラオケで上手に歌うと、それだけで凄いと感じてしまうのは、我々日本人は、ジャズやブルーズの原語である英語に対して特別な意識を持っており、歌う前から言葉の壁を大きく感じて萎縮しているからです。
しかし、それは発音の問題であり、歌の上手い下手とは違うのです。
英語曲を上手に歌う日本人でも、英語圏の方が聞けば実は発音が全く駄目かもしれません。
英語が第一言語である人は歌が上手くて当然だと思ってしまいませんか?
上手な人もいれば、下手な人だっています。
楽器や歌の上手い下手の理由は世界共通
外国人が適当に口ずさむ歌を聞いて、驚く時がありますよね。
「やっぱり外国人って歌が上手いなあ!」と思うかもしれませんが、違います。
それは、その人が練習しているからです。
本人が練習しているつもりは無くても、毎日音楽に触れているのでしょう。
アフリカ系の人を見ると、歌が上手そうだと無意識的に感じてしまいますが、中には歌が下手な人だっているんです。
上手いか下手か。その違いは練習しているかどうかだけです。
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次の記事ではおすすめのレッスンをご紹介します。
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