実力派を目指す女性Vo.に聞いて欲しい!日本のR&Bルーツ①
以前の記事で、おすすめの実力派2大女性アーティストと、実力派R&Bシンガーをご紹介しました。
上記に限らず、今後もご紹介が続くとは思いますが・・・
今回は、日本の歌手に焦点を当てたいと思います。
日本のR&B女性Vo.ルーツ
はじめに、男女問わず日本のR&Bシンガーのルーツを探ると、当然ながら50年代~70年代にかけてのジャズやブルース、R&Bやモータウンなどのソウルに遡ります。
それらに関しては、まだ一部の紹介ですが洋楽アーティストに関連する記事をご参照ください。
日本でR&Bシンガーといえば、かなり多くの名前が浮かび上がりますよね。
一般的にも、ポピュラー音楽として浸透し始めたのが80年代に現れた久保田利伸さんから始まり、90年後半からの女性R&Bヴォーカルのブーム。MISIAさんや宇多田ヒカルさんを筆頭に、その後に続く現代まで、今や邦楽で確立されたジャンルがR&Bです。
そんなR&B、実は60年代後半より先頭を切ってソウル街道を走っていた女性歌手が日本にいます。
今回は、ソウルフルでファンキーな声を持つ、こちらの2名をご紹介します。
吉田美奈子さん
1969年より活動を開始、’72年にフルートのソロ演奏からキャリアをスタートさせた、実力派ソウルシンガーです。
大滝詠一さんの名曲「夢で逢えたら」のオリジナルシンガーと言えば、ご存知の方も多いのでは?
シンガーソングライターとして自ら曲を手掛けていた吉田美奈子さん。
他の方が手掛けた同曲が代表曲となることを懸念していたと言われていますが、多くの方がカヴァーされている有名な曲です。
低音域から高音域まで自在に操る、その深くて黒いソウルな歌声は、活躍を知る世代の方々や、現代までの実力派シンガー達から絶賛され続けています。
愛は思うまま
一度カラオケなどで歌ってみると、複雑で幅広い音を美しく歌いこなす、その歌唱力の高さを改めて実感すると思います。
頬に夜の灯
自身の作品以外に、山下達郎さんや、角松敏生さんのコーラスや、コーラス編曲も手掛けていたとか。
それだけで実力がうかがえますが・・
デュエットもめちゃくちゃ格好いいですよね。
’76年発売の「FLAPPER」は、特にファンクテイストが強いのでおすすめですよ。
和製R&Bの女王
そして、1968年にデビューした和田アキ子さんです。
歌謡界の有名歌手であり、タレントだと思っていませんか?
アキ子さんこそ先駆けR&Bシンガーと言っても過言ではありません。
デビューのキャッチコピーが「和製リズム・アンド・ブルースの女王」!
ちなみに現代ではR&B(アール アン ビー)と呼称されるのが普通ですが、60年代当初の元祖R&Bは「リズム・アンド・ブルース」と略さず呼ばれていました。
「そのニュアンスが60年代と現代の音の違いなんだよね」と言う大人達もいます。(笑)
15頃からジャズ喫茶などで歌っていたアキ子さんの歌唱力が評判を呼び、そこからデビューへ繋がった、まさに実力派。
例えば、1974年に発売されたこちらの曲。
物真似などでも使われていたので、聞いた事がある方も多いと思いますが・・・
古い日記
実はめちゃくちゃ格好いいファンク曲なんです!
アキ子さんは、コンサートでもローリングストーンズをはじめ、ロックやソウルの洋楽カヴァー歌唱を多く披露されます。
こちらはレイチャールズのカヴァー。
Unchain My Heart
’98年にピチカート・ファイヴの小西康陽氏によって手掛けられた楽曲の発表で、改めて、そのファンク・ソウルシンガーの実力を示しました。
真夏の夜の23時
歌謡曲のみならず、是非ともソウルをファンキーに歌い続けて欲しいですね!
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