『海外の音楽風景』ロンドンのブルースセッション人気曲③
海外の音楽風景として、イギリス・ロンドンよりブルースのジャムセッションの様子を以前の記事でご紹介させて頂きました。
ここでは、ロンドンのブルースセッションで特に人気の高い曲をご紹介しています。
定番ジャズスタンダードのあの曲!
今回ご紹介するのは、定番中の定番、どこでも使える無敵のセッション曲のこちらです。
”(Get Your Kick on)Route 66”
Written by Bobby Troup
ご存知「ルート66」です。
1946年にBobby Troupの作詞作曲によりアメリカで生まれた、こちらの曲のタイトルの由来は、イリノイ州シカゴとカリフォルニア州サンタモニカを結ぶ、国道66号線。
もはや説明の必要はありませんよね。
その名称そのものがプロダクツと呼べるほど、有名な「Route66」というワード。
ミュージシャンの楽器のケースやスーツケースにステッカーが貼られていたり、音楽バーのインテリアとして用いられていたり。
曲の有名さも手伝ってか、国道の名称ながらも音楽に携わる場所でその文字を見かけることも多いですよね。
世界のどこでも目にするRoute66は、曲としてもその適応力を発揮。
ナット・キング・コールや、チャックベリーなど、多くのアーティストがカヴァーし、それぞれにヒットを記録しています。
こちらは、ナット・キング・コールの娘であるナタリー・コールのヴァージョンです。
これらの有名なヴァージョンから見ても分かる通り、Route66は、ジャズのスタンダードとして名高い曲です。
いつでもどこでも演奏できる万能曲
ジャズのライブで、即興で誰かがゲスト参加する事になった場合にも、Route66を選曲する事が多いと思います。
Route66は、1コーラスが48小節となりますが、基本が12小節のブルース形式を繰り返す形で構成されているので、1コーラス=ひとまわし、と考えるのではなく、単純にブルース形式で考えて演奏するだけでよい、極めてシンプルなジャズスタンダードです。
また、この曲を「知らない」という人はまずいません。
ボーカルや主旋律を奏でるパートが、テンポとキーの指示をはじめ、どこで入るか、ソロを回すか、止めるかという事を指揮すれば良いだけ。
ブルースにはうってつけの曲なのです。
逆に言うと、ジャズのセッションでは、少し物足りなさを感じる演奏者もいるかもしれません。
ロンドンでは、ジャズセッションでRoute66を聞くことはほとんどなく、反対にブルースセッションでは耳にする事がとても多いです。
こちらは、ローリング・ストーンズのヴァージョンです。
雰囲気的には、このような演奏がブルース会場では好まれます。
もちろん、スウィングしても構いません。
格好よく演奏するための第一歩
ジャズスタンダードでありながら、ブルースセッションにも最適であり、また、ロックミュージシャンとの即興演奏やゲスト参加する際にも準備要らずで使える万能な曲「Route66」。
すでにレパートリーにされてる方も多いと思いますが、これから音楽を始める方におすすめしたい、最初に覚えておいて損は無い曲です。
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