『海外の音楽風景』日本と海外アーティストの音楽活動スタイルの違いとは?
自宅で始める音楽活動のひとつとして、以前の記事にてディストリビューションの初歩的な情報をご紹介しました。
現代では素人でも簡単に音楽配信ができ、その曲がSNSを通じて世界に広がる可能性も全くゼロではありません。
CD、そしてダウンロードさえも売れない音楽不況が長く続き、ミュージシャンにとって厳しい時代ですが、インターネットの普及により、音楽への入り口は確実に身近になっていると言えます。
現実的にはプロのミュージシャンにとって曲が売れないというのは厳しいところ。ライブやコンサートの収益、テレビ等のメディア出演料が重要な収入源のひとつです。
しかし、それはスポットを浴びた一握りのアーティストに限られます。
会社勤めをしたり、副業やアルバイトをしながら音楽活動を続けている人がほとんどです。
同じプロでも「有名」と「無名」、ここに大きな格差が生じてしまうのが辛いところであり、それは日本の音楽活動が全てのエンターテインメント業界に繋がっているという文化背景にあります。
海外の音楽業界
以前の記事内にて、プロとしてパブリック展開する上で必要なもののうちに、
- 広告や宣伝のお手伝いをしてくれる「パブリシスト」
- レコードレーベルや事務所などを指す「エージェント」や「マネージメント」
これらが含まれている事をお話しさせて頂きました。
基本的には海外でも同じではあるのですが、実は海外(UKおよびEU)の「インディーアーティスト」のほとんどの人は、この2つを維持していません。
つまり、メディア展開等はほぼ無視して、音楽活動だけを自分等の力で行っているのです。
分かり易くいうと「顔」や「名前」を売り出す事は後回しで、音だけを売る事を考えています。
これは、日本とは少し違った手法の売り方でもあります。
音楽の世界を広げるために
日本のリスナーは耳が肥えているので、音楽の良し悪しは重要です。
一方で、メディアによってアーティストのルックスやライフスタイルが公開されたり、曲のタイアップで露出を増すことで、その情報から入った大衆がファンになり曲が売れる、という法則は一定数で確実にあります。
一度スターダムに乗り、大衆から好感度を抱かれ、人々から忘れられる事がなければ、ある程度の人気を継続する事も不可能ではありません。
そのためにも、パブリシストの協力や、ケアの行き届いたマネージメントは必要不可欠なのです。
日本のマーケット事情は実は恵まれている?
日本の人口は1億2631万人(2020年3月)。
一方、イギリスは6643万人強、フランスは6281万強、イタリアは6043万です。
ざっと見て、日本の半分くらいですよね。
つまり、前述の国は、国内に向けてメディアに発信したとしても爆発的なヒット要素がない限り、マーケットとしてとても狭く、国内で売れただけでは生き残りは難しいのです。
イギリス人アーティストの成功は、アメリカを制す事から。そして、EU圏は世界を制すことを目標とし、成功を目指す方は「英語」で曲を書いています。
日本は、国内で成功を手にする事ができれば、ある程度のマーケットが確保できるとても恵まれた環境なのです。
海外のインディーアーティストのほとんどは、単純に音だけで国外からのリスナーを引き込もうという部分に尽力しています。
次の記事では、そんなアーティストの生活を覗いてみましょう!
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